花沢の里(ふるさと自慢 その2)

  • 2018.05.27 Sunday
  • 14:50


静岡に来てくれたIさんに 
「どこか行きたいところある?」
と聞くと
「花沢の里に行きたい」
という。

「花沢の里?聞いたことないなあ」
というと、

「焼津近辺といって調べたら真っ先に 花沢の里が出てきたよ。

地元なのに知らないの?」

と言われてしまった。

 

「へえ、そうなんだ。どんなところかわからないけれど

行ってみよう!」

と車のナビをセット。

 

国道150号線、焼津市野秋交差点から山へ。

ナビに従ってしばらく行くと 花沢の里観光駐車場がある。

車を停めて 沢沿いに上っていくと

古民家集落が・・・。

 

石垣がきれいに積まれ なかなか風情のある景色。

沢の水も澄んでいる。

辺りの空気も そこはかとなくオゾンをいっぱい含んだ森林の匂い。

 

 

 

東京生まれ、東京育ち、

「田舎には住めないけど田舎を訪ねるのは 好きなのよ」

というIさんも 大満足の様子。

 

パンフレットを見ると、石垣作りの家々がしばらく続き 

その最後のほうに 「庭カフェカントリーオーブン」があるらしい。

 

「そこまで登って行って そこで一服するのはどうだろう?」

というと Iさんも すぐに賛成してくれる。

 

川のせせらぎを聞きながら 坂道を上る。

黄緑色の柔らかい新緑の葉っぱを通して

5月のお日様が キラキラと降り注ぐ。

石垣と沢の間の細い道を少し汗ばみながら ゆっくりと上る。

 

そういえば、子供の頃のうちの周りはこういう家ばかりだったなあ。

懐かしい!

 

庭カフェの先客は、お子さん二人を連れた若いママ。

お店の人は??

いない。

 

声をかけると 奥の方からその家の嫁ちゃまが登場。

聞いたら お嫁に来て二十数年だという。

手作りのクランブレーとコーヒーを注文。

コーヒーは、丁寧にドリップで入れてくれ

おいしい水と相まって 大変美味。

 

旅人は 気楽だ。

センチメンタルに 子供時代を思い出して

郷愁に浸るだけでいい。

 

半面、こういう家に住んでいたことがあるだけに

そこに住み続けている人たちは大変だろうなあ。

と その大変さが分からないでもない。

複雑な気分。

 

が、それでも、

こういう逆らわない生き方ができるって素敵!

 

 

 

パンフレットによると、

 

花沢の里は、

平成26年に静岡県で初めて国の重要伝統的建造物群保存地区に選定された。

奈良期の東海道と言われる街道もはしり 多くの旅人が行き交った場所。

 

万葉集の歌碑には、

 

焼津辺(やきつべ)にわが行きしかば駿河なる

阿部の市道(いちじ)に逢いし児(こ)らはも

 

=かつて焼津に私が行ったとき、阿部の市へ通う道で

逢った娘たちがいたが 今頃どうしていることだろうな・・・

 

春日蔵首老(かすがのくらのおびとおゆ)万葉集

 

 

 

JUGEMテーマ:お出かけ

ふるさと自慢

  • 2018.05.24 Thursday
  • 10:38

「お宅の子供たち、よく言ってたよね。

日本の食べ物で 何が食べたいって

なんたって生シラスだって」

と、Iさん。

 

Iさんは、1995年 私たちがカリフォルニアに暮らし始めた時

娘たちの英語の先生だった。

その頃の思い出話に 「生シラス」が出てきたのだ。

 

Iさん一家は、程なく(2年ほどで)ご主人様ご栄転、

東海岸へ引っ越された。

それから20年が経ち、

何年も前に、Iさんは 日本へ帰国。

 

引っ越されても、日本へ帰国後も ご縁があり、

お付き合いいただいている。

 

そして、数か月前、カリフォルニアにやってきたIさんが

高らかに宣言した。

「彼女たちがそんなに言っていた「生シラス」が

どんなものか 私も食べたいから 静岡に行く!」

と。

 

その一声で

「静岡へ一時帰国中の私を訪ねて「生シラス」初体験プロジェクト」

が立ち上がった

 

折しも 季節は初夏、「生シラス」漁の季節。

 

そもそも「生シラス」とは どんなものか?

 

大きさは、2センチほど。

シラス漁は、初夏(4月ごろ?)に漁が始まり、夏の間の数か月で終了する。

シラスは、小魚の稚魚の総称で 透き通っていて 鮮度を保つのが非常に難しい。

採れたては透き通っているが 時間とともに灰色になり

その姿は 溶けて崩れていく。味も落ちる。

 

なので、季節限定、地元でしか味わえない旬の味。

という、大変珍しく貴重なものである。

 

ウィキペディアによれば、

「シラスとは、カタクチイワシ・マイワシ・イカナゴ・ウナギ・アユ・ニシンなど、

体に色素がなく白い稚魚の総称

 

というわけで 数日前のこと、Iさんが静岡にやってきた。

 

さて、その自慢の「生シラス」どこで食べようか?

今年、自分もまだ納得のものは食べていない。

 

ググって調べる。

 

用宗港に漁協直営「どんぶりハウス」というのがあり

食べたことのある人の話では お勧めだという。

即決。

 

場所は決まったが、

食べられるかどうかはその日にならないとわからない。

シラス漁は お天気に左右される。

晴れても波が高いと シラス漁の小舟は出ない。

鮮度が命だから 漁がないということは

その日、生シラスにはありつけない。

せっかく東京から出てくる彼女にぜひ自慢の「生シラス」食べてほしい。

 

ドキドキ!

 

当日、地元の最寄り駅まで 彼女に来てもらい

ナビで どんぶりハウスを調べて いざ、行かん!

 

前日はぐずついた天気も その日は回復。

11時から営業だというどんぶりハウスに

11時過ぎには到着し 並ぶこともなく

採れたてぴちぴち 水晶のように透き通ったシラス 

ゲット!

 

さすが漁港!

その鮮度の良さにびっくり。

こんなプリンプリンのシラス食べたことない!

 

欲を申せば、ご飯の上に載っているものより

シラスだけをショウガ醤油で食べたかった!

と、ブツブツ言いながら

Iさんよりも 案内した自分のほうが 感激してしまった!

 

やっぱ、「生シラス」最高!

 


 

 

 

 

 

JUGEMテーマ:好きな食べ物・飲み物

注文の多い料理店

  • 2018.05.16 Wednesday
  • 11:32
古い本を見つけた。

イーハトヴ童話
「注文の多い料理店」
宮沢賢治著

亡き父の持ち物の中にあった。

宮沢賢治ねえ。
そういえば、「注文の多い料理店」は 怖いお話だったなあ。

有名だけど 細かいところまで覚えてない。
読んでみよう!

開いてみると なんだか古めかしい字体。
旧仮名遣いで 印刷も まだらで読みにくいぞ!

この本には 注文の多い料理店以外にも 8つの作品が収められている。

それらのどれも読んだことがない。
さっそく読み始めた。

「猫山とりぐんど」
何?????

しばらくして気がついた。
横書きのタイトルは、右から左へと書かれている。
「どんぐりと山猫」
だよ!

宮沢賢治の世界。
なんか新鮮。

美しくて 残酷で
悲しくて 優しい。

なんとこの本、
大正13年11月10日印刷
大正13年12月1日発行
定価金 一圓六拾銭

という古書だった。

父の生まれる前だよ。
どういう経緯で この本が父の手に渡ったのか?

そうね。
昔は 時間の流れが 本当に緩やかだったに違いない。


それにしても、
屋久島というのは 懐古趣味に浸るには なんとも 適した場所ではある。








しおさいの詩

  • 2018.05.15 Tuesday
  • 14:50
昨日の夕方
眼下の海を見ていたら
現地の人が
「そこにウミガメがいるよ」
という。
目を凝らして見たけれど
まだ目撃にはいたっていない。


潮騒が 絶え間無く聞こえ
つい小椋佳の「しおさいの詩」を
ユーチューブで聴いてみたが
いまいち違った。



今更だが、潮騒だけで 満足すべきと学んだ。

昨日は急に蒸し暑かったが
今日は打って変わって爽やか。

目の前に広がる海が うねり
風が潮騒を運んでくる。

時として牙を剥くであろう海。

が、今日は とても穏やかで 優しい。


ググる!「近くでランチ」

  • 2018.05.14 Monday
  • 08:29



これ、魔法の言葉だね。


地の利のないところで 友人と

「お昼を食べよう」

ということになったときのこと。


二人とも どこが美味しいという情報が無い。


「調べてみるね」

友達は言う。


はたと気がついた。

そういう手があった!

ググる(グーグルで調べる)わけね。

ネットの口コミを調べるなら 私にもできる。


早速 ググる。


目的は、現在地から あんまり遠くないところで

美味しいランチにありつきたい。


近いこと。朝食でも夕食でもなくお昼ごはん。

が キーワード。


なので 試しに

「近くでランチ」

と入れてみた。


すると。。。

出てきた!


天ぷら屋

韓国料理

イタリアン

などなど


お料理の写真と口コミの点数、利用者のコメントも 載っている。


コリアン(韓国料理)もイタリアンもいいけど

やっぱり日本食がいい。


美味しい天ぷらは カリフォルニアではなかなかありつけないから

天ぷらだな。


というわけで

天ぷらはいかが?

と友人に連絡。


「良さそうだから行ってみよう!予約するね」

と、すぐに返事が来る。



当日、初めてのお店、ドキドキ!冒険気分。

カウンターの向こうで 天ぷらを揚げてくれるお店だった。

目の前で食べるものを あげてくれるなんて 期待以上だ。

さらに、お値段もお値打ち!

で 大満足。

すごく得した気分。


なんて便利なんだろう!

グーグルの回し者じゃあないんだけど

ググって大正解!


それまで ググったところで たいした店は出てこないと思っていただけに

新発見だった。


以後、何かと使っている。

いつもいつもどこでも当たるとは限らない。

あたりも外れもあるけれど 

どうしようかと迷ったとき とにかくググってみる。

「近くでxxx」

夏落葉

  • 2018.05.13 Sunday
  • 10:34

 


屋久鹿の鼻先ひらり夏落葉 (高木みつこ)



夏落葉とは?

夏の季語。
若葉と交代する古葉が 新しい命に今後を託し 散っていく。


2年前 4月の終わり頃、屋久島を訪れた。
林道を車で 走っていると 屋久鹿の親子が 道の真ん中で 木の葉を食んでいた。
彼らの頭上から ハラハラと緑の葉っぱが落ちてきて 彼らは 車を止めた我々に 臆することなく
その落ち葉を美味しそうに食べていた。

夏落葉という季語を見たとき
その光景が蘇った。







「緊張感を持って言葉を選ぼう」


作句するとき 覚悟を持って言葉を選ぶ。
自然と生まれてくる言葉があり、それを十分に推敲してのち
一つの作品として 完成させる。(みつこ)



〜〜〜 「なぜ俳句では文語などの言葉を使う?」〜〜〜

文語体を俳人がよく使うのは、簡単な言葉で沢山の内容を伝えらえるから。
また、日頃使わない文語体の言葉は読者に強烈な印象を与えることもある。
もちろん口語体を使う作者もいる。
ただ口語を使うとき注意しなければならないのは、日常の口語体を使って
俳句を詠むだけでは 言葉の緊張が生まれないことだ。

文語への対抗意識をもって口語体を使わないと成功は難しい。
その意味で純粋口語体よりは、文語の流れと口語とをうまく繋ぎ合わせた方が成功作が多い。

街の雨鶯餅がもう出たか(富安風生)

ただし、若い世代が詠む俳句はもうすっかり口語が自然となっている。

〜〜〜〜俳句歳時記新版 角川学芸出版編より〜〜〜〜
 

 

棒茶が一番

  • 2018.05.07 Monday
  • 10:05

静岡生まれ。



折しも一番茶の季節。

ニュースによると、
今年は 暖かい日が続き 一番茶の時期はかなり早まったそうだ。

そして かなりの豊作で その分お値段もお値打ちだとか。




さて、

食事には お茶(緑茶)が つきもの。

食事とお茶は同時進行する。



ところが、最近のこと、

テレビ番組で 他県では 食事中のお茶は常識ではないと知った。

驚き!

食事と一緒にお茶を飲むことを普通だと思っていたのに・・・。



で、いつも失敗するのは

静岡人でない方に お茶を出すタイミング。


どうやら いつも早すぎるらしい。


お茶の味にも かなりこだわりがある(らしい)。


お茶所なので 普通においしいお茶を飲んでいる。

お値段も手ごろでおいしいのは、

深蒸し棒茶 

温度も高めで淹れる。

香りもいいし、コクがある。


まるでお茶屋の回し者のよう???


とにかく やっぱり 私、静岡人!





好きな「お茶」の種類、なに?

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