細川ガラシャ夫人 三浦綾子著

  • 2016.11.29 Tuesday
  • 20:59
先日、同三浦綾子氏の「千利休とその妻たち」を読んで
深い感銘を受けた。その続きのような気分で これも読み始めた。

細川ガラシャについての知識といえば 利休と同じ時期、戦国時代を生きた人物、
キリスト教徒として 非業の死を遂げたと言うことぐらいで それ以上の知識はなかった。

ガラシャは洗礼名。名は玉子。


物語は、玉子の両親 明智光秀とその妻煕子の結婚から始まる。
父光秀と母煕子は その時代には珍しい 仲睦まじい夫婦であった。
そんな彼らに慈しみ育てられた玉子は 幼い時から美しく聡明であった。

いかに光秀が優れた武将であったかが語られる。
その娘と生まれた玉子は美しく聡明にすくすくと育っていく。
細川家は明智家とは盟友で 共に織田信長に使えていた。
信長の命により忠興と玉子、二人の結婚は決まる。
嫁いだ後に悲劇は起こる。

物語は明智光秀が なぜ主君の信長を倒さずにいられなくなっていったか?
光秀は主君信長を倒した極悪非道の悪臣として世に知られているが本当は?
戦国時代の複雑な領主同士の力関係、人間模様を詳細に語っていく。

光秀の三日天下。秀吉の活躍で 光秀は直ぐに 敗れた。
結果は無惨であったから 破滅に向かうその辺りを読んでいくのは辛すぎて
時間がかかった。

玉子は光秀の娘、殺されてしかるべきだったが
忠興の玉子に対する執着が彼女の命を救う。
が彼女は、夫と子供たちと離れ 人里離れた山の中に
数年間 隠れ住まなくてはならなかった。

戦国時代の女たちが いかに 男たちの戦争の道具として扱われ
心など無いもののように扱われたか?
絶望と寂しさと 思うようにならない生き方を強いられ
簡単に命を奪われ。。。

そんな中で 玉子が だんだんとキリスト教に救いを求めていき
時代の波にもまれて果てるその時
彼女は信仰ゆえに 静かに終わりを迎える。

信長、秀吉、家康以外の 中小の大名たちの物語。
華々しく歴史に名を残さなかった逆臣 明智光秀を別の観点から見ていて面白い。


そろそろ退院?

  • 2016.11.28 Monday
  • 14:46
数日後に 退院することに。

リハビリの先生には
「ほんとに退院するん?」
と心配された。

が、仲良しだった病院仲間も次々と退院してしまったし
ベッドの周りを伝い歩きしていると看護婦さんに
「そろそろ退院?」
と声をかけられたこともあり

そろそろかも。。。と決心した。

リハビリの時、
「ところで 外は歩いたん?」
とT先生に言われ
「まだです。日曜日は雨だったし。。。」
というと
「じゃあ、外歩こう!」
と杖を持たされて 外へ。

しばらくぶりに歩くでこぼこの道は 結構怖かったが
魔法使いのT先生と一緒に よっちらこっちら。

結構な坂道も登り そこをまた降りて 降りるほうが怖いと知る。

まだまだ病院の周りを一周したら痛い足を冷やさないといられない。。。

こんなんで退院 大丈夫か?



よく病院仲間と一緒に歩いた救急入り口







歩いた後はアイスノン


続く
ほんとに退院
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Killing time!

  • 2016.11.27 Sunday
  • 17:26
日曜日の病棟は とても静かで 暇。
病院自体がお休みで活気がない。

看護婦さんも休日シフトだから 少人数。
ドクターは もちろんお休み。

いつもより増えるのは お見舞いの人たちだけれど
今日は雨模様、自然と人の数も少ない。

入院患者も いつもより静かだなあと感じる。
検査やリハビリがないから 廊下をウロウロする人の数も激減する。

先週のうちに 病院友達が とうとう退院してしまった。
ガールズトークで盛り上がっていたのに。。。
彼女たちは家で何をしているだろう?

一人取り残された日曜日 丸一日 テレビ観たり、
本を読んだり、トイレに行くついでに病院の廊下を歩く練習したり。。。

「とにかく暇なのよ」
というと、大学時代の友人曰く
「本読んだり、文章書いたり、歌を詠んだり。。。
なんでも好きなことしたらいいんじゃない?」
という。

まったくのところ「仰せの通り」でございますが。。。

月末も近いので 締め切り迫る川柳を捻り、
「細川ガラシャ夫人」三浦綾子著を読み始め。。。

それでもなおかつ 時計の針は遅々として進まず
「暇だあ」って言えるくらい回復して来たってことなのか?

嬉しいねえ。

腸活で スッキリ!

  • 2016.11.26 Saturday
  • 13:33
入院8周目。

この病院では、入院患者のためのグループリハビリが 隔週金曜日の午後に 企画される。
30分ほどのイベントだ。

入院患者といっても 年齢はかなり高め。若い人は ほとんどいない。

初回は、興味半分 どんなものかと参加したが
中身が 高齢者向けで 参加している方もご高齢の人ばかり。

一度は行ってみたが 次は 参加するのをやめようと思っていた。

が、看護婦さんたちは 本当に一生懸命だ。
今回も 看護婦さんに声をかけられた。
「今日のテーマは腸活よ。来てくださいね!」
とお腹をマッサージするしぐさでアピール。

入院してから 結構 便通で苦労している。
1週間ほど前から 立ち上がって歩くと お腹も動くのだと感じる程度に
多少改善されたが やはり毎日快調とは言えない状況。

看護婦さんは毎日の回診時に 血圧、体温、トイレの回数をチェックするので
私が苦労していることを しっかり把握している。

そんな時に
「腸活よ」
と言われたら
「参加するかなあ」
という気になる。

行ってみると ドクターが 説明している。

まずは、腸活して健康な腸になると どんないいことがあるか?

お肌が綺麗になる。
お腹周りがすっきり ダイエット。
食べても太らなくなる。
快眠できるようになる。
などなど

腸を活発にする食べ物は?

発酵食品(納豆、ヨーグルト、味噌、キムチなど)

ここまでは ほぼほぼ「知ってました」ということばかり。

最後に 腸を活発にする体操を教えてくれる。

1、両手を腰骨の上に当て グリグリと腸をマッサージ、
同時に腰をぐるぐる回す。

2、便座体操=
便座に座り 右の手で左足つま先を触る。
左手で右足つま先を触り 体を捻る。
そして 上半身を前方に倒す。
こうすると腸が捻られて 腸の中身がが動くのだという。

へえ、前にかがむといいというのは知っていたけれど。。。

そこで早速 トイレのついでにやってみる。

3〜4回やってみると 不思議、不思議バッチリな結果に。

年寄り相手のグループリハビリなんて!
と期待していなかったけど さすが!ドクターの講習だけあって 効果抜群。

薬に頼らないですっきりできるってこんなにいいことないわ!


リハビリの魔法

  • 2016.11.24 Thursday
  • 19:15
足首の変形症の術後 私の場合、
「手術した方の足に 体重をかけてはいけません」
ということで 車椅子でしか動けない4週間は 傷が癒えるのを待ちながら
動かせる部分の筋肉の衰えを少しでも補助するリハビリ。

5週目に入ると突然 ギブスをつけたまま 体重をかける訓練が始まる。

突然体重をかけてもいいと言われても なかなかうまくいかず。。。
全体重の7割まで 術後の足で踏み込めるように。。。
と言われたが これがなかなかできない。

赤ちゃんのように歩行器に捕まって 恐る恐る歩くが
「無理しないでいい」と言われ ホッとする。

リハビリのT先生は 決して無理を言わない。
「できたらでいいから」
「無理せんでいいよ」

そう言われると気が楽になりかえって頑張ったりして。。。

歩く前に必ず 脚をほぐしてくれる。痛気持ちいい程度に筋を伸ばしてくれたり
股関節のつなぎ目を伸ばしてくれたり。。。

いつも受けているカイロプラクティックの治療と違って 全く痛くないので
「それで歪みが矯正できるんですか?」
と聞くと
「骨の骨の間の隙間を伸ばしている」
との答え。

そうやって筋を伸ばしてもらっているうちに
ガチゴチだった脚は 徐々に柔らかくなっていく。

7週目、ギブスが外されて 自分の足で地面を踏みしめるリハビリが始まる。
「もう傷は治っているので 大丈夫」
と励まされるが 恐怖心で なかなか体重がかけられない。
そんな時も
「無理せんでいいよ」
と言いながら
「傷が 痛くないなら 慣れたら 出来るようになる」
とさりげなく背中を押す。

そして、不思議、不思議、リハビリ室でT先生が支えてくれると 歩ける。

さすがリハビリのプロ。

まるで魔法にかかったように 少しずつ歩けるようになっていく。




続く
そろそろ退院?
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全身ゆるーく筋肉痛

  • 2016.11.23 Wednesday
  • 19:14
ギブスが取れて 歩く練習を始めて 1週間。

お風呂も それまでは ギブスにビニール袋を被せてシャワーだけだったのが
シャワーを浴びた後 お風呂場のタイルを 手すりを伝って生足で歩き 浴槽に浸かれるようになる。

最初は 緊張でガチガチだったが 日を追うごとに 恐怖感が減っていき
数日経つと 湯船に浸かって 「はーー、気持ちいいなあ」と
お風呂を楽しむ余裕も出る。

2日ほど前から 「松葉杖も練習しなさい」と リハビリの先生が貸し出してくれた。

「無理はしなくていいよ。頑張りすぎないこと」との注意付き。

自家用車は、車椅子、歩行器 そして松葉杖と全種類。

これだけ道具を揃えられると 使わないではいられない。

よちよち よちよち。。。

歩行器で歩くことにもだんだんに慣れて トイレに行ったり お茶を汲みに行ったり。。。

「無理しないこと」って言われているのに 調子に乗って 行ったり来たり。。。

夕方 足が腫れて 痛〜〜い!
まだまだブワーーと腫れている足が ますます腫れて まるで豚足。

看護婦さんにお願いしてアイスパック持って来てもらい 冷やす。

が、その日は 冷やしても冷やしてもじんじん 痛む。
あまりの痛さに何度も何度も目が醒める。

そして ゆる〜〜く 全身筋肉痛に。

入院生活7週間 思っているより なまっているみたい。





続く
リハビリの魔法
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ウィスキーにくらっと???

  • 2016.11.21 Monday
  • 13:07
ウィスキーボンボン

友達がお見舞いに来てくれた。

お昼を一緒に食べようと言って 二人分のお手製のお弁当を下げて来てくれる。

昨日は、カニ飯と小魚の甘辛煮だった。
病院食も食べながら 差し入れを頂く(白米は食べすぎになるので残した)。

そして ご飯の後のちっちゃなスイーツ(動けない者にとっては 食べ過ぎは禁物)まで用意してくれた。

その中に、チョコが いくつか入っていて、
「私ね。モロゾフのウィスキーボンボン 好きなの。召し上がれ?」
と、友人。

「私も好きだよ。ウィスキーボンボン!いっただっきまーす!」

次の瞬間、ふわーーっとなんとも美味な 初めての味、
ウィスキーボンボンのエキスが口に広がる!

Mitsuko感激!
こんなにおいしかったっけ?
ウィスキーボンボン???
超美味しい!!!

病院食ばかりの7週間は 私に鋭い味覚を与えてくれたみたい。
もしかして 味覚がリセットされたかな?

足が小さくなってる???

  • 2016.11.20 Sunday
  • 18:05
異様に腫れ上がった足にびっくりだったギブスが取れた日。

靴が履けるかと思っていたけど全然無理だった。

「いつになったら靴が履けるようになるのだろう?」
と病院仲間の先輩にいうと
「大丈夫。だんだんに小さくなるよ」
と言われて これも日にち薬。気長に行こう、と気を取り直した。

それから5日が経った。
今朝のこと、何だか足が小さくなっているような気がして ダメ元で靴に足を入れて見ると。。。

うん???
何だか入りそう。。。

入った!!!

オーダーした足底板もきっちり治って 靴紐をしっかり閉めると 何だか足が軽い!

昨夜は 歩き過ぎ(たったの数十メートル)て 足がズキズキ痛んで アイスパックで冷やしたほどだった。
それなのに この軽さは何?

魔法にかかったような気分。

久しぶりに 嬉しい朝に。




続く

全身ゆるーく筋肉痛
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リハビリは大事

  • 2016.11.19 Saturday
  • 15:01
リハビリって大事!

足の手術後のリハビリって どんなことするの?

手術を受けて3日目、局所麻酔で 膝から下が麻痺していた。
術後の痛みをなるべく減らすための強い局所麻酔だと ドクターは言った。

痺れたままの足で 軽いリハビリが始まった。

傷口から出血していた。
ギブスから 血抜きのためのドレイン(傷口に細い管を差し込んで
そこからわざと血液を外に出してギブスの中の腫れを抑えるためのもの)が
かかとの部分に付いていて そこからかなり出血があり
ギブスの踵部分は 真っ赤になっていた。

傷の癒えないうちから どんなリハビリをするのか?

月曜から金曜まで 病棟からリハビリテーション室へ通う。
予定時間 30分(日によっては15分の時もあった)。

まず リハビリ用ベッドに上向きで寝る。

ギブスは膝から下に巻かれているが足の指は出ている。

その指が動くかどうかのチェック。
足指をグーパー、グーパーする。

膝の下に直径20センチほどの円筒状のマットを入れて
膝をマットに押し付ける=歩くための脚の筋肉を維持するためだという。

押し付けた後は、膝から下を片方ずつ空中に上げる=下肢の筋力の維持。

次は、膝下に15センチほどのクッションを敷いて 腰を浮かせる運動=足を持ち上げる筋力を維持するため。

これらを 5回ずつ4セット。

こんな運動が何のためになるのだろう?
と思っていたが それなりの理由があってやっていたのだろう。

手術をしたばかりで無理はできないが 少しずつ動き続けておくことが 数週間後の回復力を何倍にも助ける。

やっとギブスが外れて 自分の足で歩き始めて数日が経つ。

今までのゆるーいリハビリがただの遊びでなかったと感じるこの頃だ。





続く
足が小さくなってる!
http://americajijo.jugem.jp/?eid=1067

ドクター、サインください!

  • 2016.11.18 Friday
  • 10:22
ドクター、サインください。

何度か巻きなおしながら、6週間のギブス生活の後
遂に 最後のギブスがカットされた。

真っ二つに割れたギブスは まるで何か虫の抜け殻のよう。

ギブスという鎧を脱いでプロテクション無しに生足で歩くのは どんなものだろう?
ガチガチに固まってしまった足首の関節は 何をするにも痛いのではなかろうか?

と いろいろ心配していた。

が、ギブスを取る前から徐々に体重をかける練習をして
足首の痛みをすでに経験しているので 思ったほどの痛みもない。
痛みというより どちらかと言えば 恐怖との戦い。

いかに力を抜いて歩けるか?

アレクサンダーテクニックを思い出し。。。
キーーーッと縮む体と心を解放し。。。

と言うのは簡単だが。。。

とにかく 歩くことに慣れて 恐怖を克服する練習。

生足になって2日目。
長い間シャワーだけだった入浴も シャワーから少し遠くにある浴槽まで
伝い歩きをして 6週間ぶりに浸かるお風呂へ 入ってみた。
が、楽しむ余裕はなく。。。

しかし、それも 2日目ともなれば 伝い歩きもコツがつかめたような気になって 少しだけ余裕が。。。

足首の骨を取り出して整えて
骨盤から切り出した骨を移植して
アキレス腱に切り目を入れて伸ばし
。。。傷だらけの足だが

それにしても、凄いなあ。医療技術の進歩は。

まだまだおぼつかない歩みだが 確実に 進んでいる。

執刀医のドクターKの突然の回診の時、すかさず抜け殻となったギブスに
「サインください!」
とギブスの半分を渡すと
K先生は
「サイン?ただ名前書くだけやで」
と 照れ臭そうに 名前を入れてくれた。






続く
リハビリは大事
http://americajijo.jugem.jp/?eid=1066

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