長い夜(入院4週間)

  • 2016.10.31 Monday
  • 12:00
松山千春の歌ではない。
昨夜は 文字通りの長い夜だった。

4週間前に 手術をしてから 寝るときは 睡眠導入剤を飲んで 9時に寝て 夜中1-2回トイレに起きながらも
5:30ごろまでは寝て すっかり早寝早起きの生活に慣れた。。。と思っていた。

スリーピングピルは 病院から出してもらった。

4週間も経ったのでそろそろ 薬がなくても寝られるに違いない。
眠っているような気分でいるけれど 充分寝ているはずなのに 疲れたような顔をしているのは
きっと薬で寝ているせいなのかもしれない。ここらで薬を飲むのをやめてみよう。

と、昨夜は 決断し 自然の力で眠ることに。

でも、甘かった。

だいたい 柄にもなく神経質で 環境が変わるとすぐに便秘になるし 枕が変わったら眠れなくなる。
病室は3人部屋で 始終物音がする。
眠れるはずがなかった。

最初の数時間は 浅い眠りの中で看護婦さんが 何度も見回りに来て 掛け布団を直してくれているのを感じた。

9時に寝始めたのに 最初に起きて時計を見ると まだ11時半ごろだった。
それからウトウトして 夢を見た。
夜出かけようとすると そこは日本なのに 漫画のような姿形のコヨーテがウロウロしていた。

また目が覚めた。12時過ぎだった。

そこから延々長〜い夜だった。

ギブスの左足は 痛くはないものの 寝にくい。寝返りを打つのも一苦労。
ごろごろ、ごろごろ うとうと、うとうと。

今夜は やせ我慢はやめて やっぱり一服飲むことにしよう!



入院初日は
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突然 お経が。。。

  • 2016.10.30 Sunday
  • 09:31

朝一番(6:30)ごろに看護婦さんが暖かいタオルを持って 病室に来る。
それが病院の1日の始まり。

入院してから9時消灯、6時起床の生活がすっかり板につき5:30にはいつも目がさめる。

給湯室へ行って 水筒にお湯を入れようと愛車の車椅子で廊下に出ると
廊下の突き当たりの窓から金色の光が差し込んでいる。

朝日だ。

あまりにも綺麗なのでカメラを持って行き パシャり!
それからゆっくりと水筒にお湯を注ぎ 部屋に戻った。

イアフォンを耳に入れて 朝のニュースを聞いていると。。。

突然、大きな声で誰かがお経を読み始めた。どうやら となりの部屋から聞こえるようだ。

お隣も3人部屋のはず 大きな声だ。隣の部屋でこのボリュームってことは 同室の人はさぞかし。。。

お経は延々と続いた。多分10分以上。
「xxxxx家内安全xxxxx商売繁盛xxxxx」
と言うのが聞こえ 最後に結界を結ぶような大きな気合いで終わった。

後で聞いたら 廊下の突き当たり、朝日が昇る窓に向かって どなたかお祈りをしていたらしい。

あーー、朝からびっくらこいたよ。

それはさておいて
あまりにも綺麗な朝日には治癒力がありそう。

病棟に昇る朝日の美しさ(子猫)




入院初日は
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骨粗鬆症ですが。。。

  • 2016.10.29 Saturday
  • 12:40
転院2日目、軽いリハビリ。

担当はMさん。

最初は、リハビリといっても 今現在の状態の把握、手術した左足の筋力、右足の脚力、体の硬さなどを話しながら 診てくれる。
2週間ほど前に胸骨を痛めた話をする。
「松葉杖の練習で痛めたので その後練習できていない」
というと
「もう直ぐ手術した方の足に徐々に体重をかけられるようになるから 焦らなくていいよ」
と言う。ということは 早く骨ができないといけない。そこで ある心配が。。。私、
「去年(2015年)の秋に 骨密度の検査で 立派な骨粗鬆症と言われ それから カルシウムとビタミンDを
飲むように言われて飲んでいたのですが 今は飲んでいないのです。飲まなくて大丈夫なんでしょうか?」
すると
「病院のご飯 ちゃんと食べてますか?カルシウムは食事で取れるはずだから食べていれば心配ないですよ」
と言う。
「でも ドクターからカルシウムとビタミンDのサプリメントを必ず飲みなさいと言われてますけど 本当に大丈夫なんでしょうか?」
というと
「カルシウムの1日の摂取量は100グラム。それ以上取ったとしても 体の外に排出されてしまうんです。
無駄になるだけです。病院の食事を残さず食べていれば大丈夫です」
との返事。

もちろん、入院してからというもの 出される食事は完食している。これで カルシウムを飲まなくていいって嬉しい。
だいたい カルシウム飲むと気持ち悪くなるし 便秘っぽくなるから好きじゃなかったんだよ。

それにしても、アメリカのドクターとはえらくいうことが違うなあ。食生活もあちらとは段違いだからね。



ある日の昼食



続く

足を着いてもいいよ
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入院初日は
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病棟の娯楽

  • 2016.10.28 Friday
  • 17:28
小さな演奏会があった。

転院2日目、昼食も終わり さあどうやって時間を潰そうか?
病院の図書コーナーで見つけた本を読んでみたり(でもあんまり夢中になれない)、
テレビをつけてみたり(が、何も面白い番組がない)。。。していると

「3時から地域のボランティアさんによる木製オカリナのコンサートがあるので参加してください」
と看護婦さんがアナウンス。

「へえ〜、演奏会とはまたおしゃれな!」
というわけで参加すると

3F病棟に入院中の人たち(病気というより 介護のお年寄り?が多いかも)が コミュニティ室に一堂に集まって。。。



木のオカリナ 初めて聞いた。



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転院=病院評論家になれる?

  • 2016.10.27 Thursday
  • 21:13
手術から3.5週が経ち 転院となる。

リハビリ中の怪我で胸骨にヒビが入ってしまい 痛みは手術した足よりも胸の痛みがひどい。
動いた拍子に胸骨が筋肉に引っ張られてズッキンと響く。胸の周りに電気が走るような鋭い痛みがある。
そんな状態で 転院とは?
と不安で 主治医のKドクターに もう少し慣れた同じ病院に居させてもらえないかと頼んだが

「重篤な患者さんが待っておられるのでベッドを開けてもらわんと困ります」
と冷たい返事。

私の足は手術も終わりかなり日にちも経って順調に回復中。もっと大変な患者さんにベッドを譲るのが道理というもの。

というわけで若干の不安を胸に Kドクターが紹介してくれた病院へ転院の運びとなった。

長くアメリカ暮らしをしていても 結構日本人的なおとなしさというのか はっきり物申さない悪い癖というか?

で、やって来た某医科大学付属病院の半分ほどのサイズの総合病院。

今度は3人部屋。が、他の患者がまだ居ないので 今現在は 3人部屋を独り占め。

午前中の転院だったので 早速昼食を食べた。
美味い!病院食といえども 味もしっかりしていて 噛みごたえもあり 分量も 彼方より若干ボリュウムがある。

新しいところへ移るにあたり いろいろ悩んだけど 取り越し苦労だったみたい。
そして肝心のリハビリスタッフ、担当のお兄さんにも早速お話を聞いた。プロフェッショナルだね。

というわけで 新たな一歩を踏み出したのだった。








続く

骨粗鬆症ですが。。。
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邪悪な呪文

  • 2016.10.25 Tuesday
  • 16:49
時々、滅多にないけど、でも 突然に 「無」に捉えられる。

普段は、大抵機嫌よく 満足し 適当に幸せで なんの野望もなく 普通に小市民でいるのに。

そいつがやってくると
「何が楽しくて私はここにいるの?私は、ここにいてもいいの?何故ここにいるの?わーーーーっ、わからなーーい!」

とにかく 原因もきっかけも無くそいつに捕まってしまう。頭の中は 見えない何かとの必死の戦い。
言いようのない不快感。エネルギーがどんどん吸い取られて行く。

そんな時の呪文は

ハリーポッターなら
エクスペクトパトローナス

悪魔くんなら
エロイムエッサイム

陰陽道なら
オンキリキリ。。。

アラジンだったら
ひらけごま

私の呪文は。。。

透明な虚無降りてくる崖の淵もっと邪悪な呪文を吠えよ




睡眠時間のゴールデンタイム

  • 2016.10.23 Sunday
  • 13:40
見るともなしにテレビを見ていると 寝る時間によって痩せるとか、寝ないでいると太るとかと言う言葉が耳に入った。

双子が被験者になって、同じ食事をとり 一人は夜通し起きている。もう一人は 9時に就寝する早寝の健康的な生活。

一体どっちの方が 体重が減るのか?

実験の結果は、夜通し起きているわけだからエネルギーを使って体重が減っていいはずなのに
夜更かし生活の人は体重が増えてしまった。早寝の人は何もしないのに体重が減っていた。

何故なのか?

その理由は「睡眠のゴールデンタイム」の作用だと言う。

人間は 22時から2時までの4時間、睡眠中に成長ホルモンが出て

1、体のメンテナンスをし 免疫力を向上させる。

2、肌を修復、再生する=美肌を維持する。

3、脂肪を分解しエネルギーを作る=痩せる

4、大腸が活発化し便を動かす=便秘の予防と解消。

なんと早寝って そんなにいいことだらけだったのね。とあらためて教えられた。

そして、わたくしめはと言うと、ただいま入院中にて 6時起床、9時消灯という理想的環境にある。
強制的に9時になるとあたりは真っ暗になってしまい ベッドの中で夜更かしのしようがない。

早寝の習慣などないけれど 「睡眠時間のゴールデンタイム」とおまじないのように唱えて眠ることにした。

まだまだ結果は出ていないが 手術箇所の回復にも ゴールデンタイムは効き目があるはず。。。

信ずるものは 救われる。。。かな?




続く

とうとう転院
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リハビリで怪我

  • 2016.10.21 Friday
  • 13:52
手術を受けて十日目のことだった。
経過は順調。リハビリにも力が入る。 ところが 力が入りすぎて 怪我をしてしまった。
胸骨骨折。

リハビリの先生は 理解できないというのだけれど 階段を松葉杖で降りる練習で 一歩目
「怖いしできそうにない」
と言ったのに
「出来るからやって」
と言われて 力をグッと入れたら 胸のところでバッチっという音がして 激痛が走り 練習階段の一番上で動けなくなってしまった。

腕の筋肉を極度に緊張させすぎて変な力がかかったのだろう。
最初は
「胸骨はそんなに簡単に折れたりしません」
と言われて そうかなあと思っていた。

が、数日経ってもちっとも痛みが収まらない。あまりに痛みが続くのでレントゲンを撮ると 胸の骨に小さなヒビが入っていた。

それから1週間が経つ。
痛い!
腕に力を入れるときの角度や 姿勢を変えるとき、寝ていて起き上がる時など 小さな痛みから激痛まで
その時々で痛み方は違うけれど とにかく 痛い!涙がちょちょぎれる。

リハビリの先生は毎回リハビリに行くたびに ちょっとだけ申し訳なさそうにしている。
歩く練習は出来なくなったので 腕の筋トレと足の筋肉をつける運動をしている。

毎日 看護婦(師)さんの回診のたびに 「痛いです」と訴える。が、湿布と痛み止めを飲む以外の手当てはないという。

担当のKドクターにも訴えるが 手術箇所以外のことはあまり相手にしてくれない。
「小さなヒビでも骨折だから日にちはかかりますよ」

これって 自己責任?
それとも医療事故?



続く

睡眠時間のゴールデンタイム
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病院ライフ

  • 2016.10.19 Wednesday
  • 19:17
あれは 今年(2016年)の春の事だった。
実家に戻った折 幼馴染と何十年かぶりに再会。ランチを食べ お花見に行き 存分におしゃべりした。
そのとき、私の足首変形性関節症はもう手術を受けるしかないほど悪化していた。
「手術を考えているんだ」
という私に そのとき、幼馴染のはるちゃんとえっちゃんが言った。
「日本の病院は 完全看護。手厚く看護してくれる。だから安心して手術受けられるよ」
「完全看護といってもパジャマやタオルは誰かに洗ってもらわないといけないでしょう?」
というと、
「大丈夫。自分で洗えなかったら病院のを借りればいいし 動けるようになれば 洗濯機も乾燥機もあるから自分でできるよ。心配しなくても大丈夫」
と入院経験のある二人が口を揃えて太鼓判を押してくれた。

それまでどうしようか迷っていた私は その二人の言葉に背中を押されて今回の手術を決心したのだった。

実際の入院生活は?
手厚い看護体制のもと三食で1700キロカロリー、超薄味の健康的な日本食を日々与えられ 朝6時起床、9時消灯。
シャワー 週3回。日曜を除いてリハビリ15〜30分。コインランドリーがあり洗濯は自分でする。
4人部屋のため電話はテレフォンコーナーで。有料テレビはイヤホンで見る。
病院の中には24時間営業のローソンがあり 日中営業のドトールコーヒーショップがある。
お見舞いに来てくれた人に車椅子を押して貰って 買い物に行ったり たまには コーヒーを飲んだり。

我ながら 適応力あるかも。





続く
リハビリで怪我
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涙 ちょちょぎれる(抜糸)

  • 2016.10.18 Tuesday
  • 09:31
早いもので手術から2週間。
月曜に手術だったから3度目の月曜日。

「入院期間は2週間で そのあとリハビリ病院へ転院」とドクターから言われていたけど
執刀(担当)医は超多忙らしく 入院してから 様子を見にきてくれたのは 部長回診の時の2回と
それ以外はギブス巻き直しの時プラス2〜3回あったかしら?トータル5回ほど。
先週末からは 姿も見えず 助手先生しかいないという有様。
言われていた2週間目になったけれどどうなっているんだろう?と思っていると 夕方5時を過ぎた頃
「抜糸とギブス巻き直しで先生が呼んでます」
と看護師さん。

その日はもう何もないものと油断をしていたので
「ドッキー!!」
慌てて看護室の隣にある処置室へと車椅子を走らせると Kドクター、Mドクター、ドクター助手、看護婦さんと4人で準備万端 お待ちかね。

「ギブス取って 抜糸して 巻き直ししますよ。処置台に寝てください」
ギョエ〜 !
一瞬にして ギブスカッターの恐怖が蘇る。恥も外聞もなく
「怖いです」
と訴えるが とんと取り合ってはもらえない。ここで諦めてはいけない。もうひと押し
「この間巻き直しした時 親指の骨の出っ張りにカッターが当たって痛かったので この辺痛くないようお願いします。切れないってわかっていても 怖いです!」
と具体的に伝える。
そうしたらやっと
「その辺りを避けてこういう風に切りましょう」
とカッターを握りしめた助手ドクター。

そして、ギブスカッターがギュイーンという音を立てて回り出し ギブスを切って行く。
怖さに硬直しながら 耐える。 右側面が切られ その後左側面にも切り込みが入れられる。

無事にギブスは真っ二つに。

寝かされているので 自分では足を見ることができないが、それまでギブスで保護されていた足は 裸にされて何故かとても頼りない感じ。

傷口の以外のところを看護婦さんが拭いてくれる。そして いよいよ 抜糸開始。
「ちょっとちくっとするよ」
とKドクター。

「痛った〜い!痛〜い!痛っ!」
冗談でなく痛過ぎて 涙がちょちょぎれる。
が、 3人の若手ドクターは叫んでいる私を無視して黙々と抜糸を続ける。
「いったいどんだけ大きな傷なんだろう?もういい加減に終わらないの」
と思った時
「半分終わったよ」
と言われ
「まだ半分?」
と 絶望する。
さらに 足の抜糸をしながら
「腰の抜糸もしますよ」
とKドクター。

ギャ〜!足だけでも痛いのに腰まで〜?やめて〜!
またまた涙がちょちょぎれて。。。

不思議にも 腰の抜糸はあっという間に終わり。。。にもかかわらず 足の抜糸は 痛過ぎて。。。

が 幸せなことに 何にでも終わりがあり
「終わったよ」
の声。

「腰の抜糸は痛くなかったです」
というとKドクター、
「足の方が神経は繊細だからね」
とのたまう。
やれやれ 苦役から解放されて もう一度新しいギブスを巻かれ ホッとする。

また一段 治癒の階段を上ったらしい。



続く
病院ライフ
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入院初日は
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