日本人か?
- 2014.02.28 Friday
- 16:39
この店は我々のお気に入り。最近 足しげく通っている。
注文したのは 生春巻き、マンゴーのサラダ、パイナップルフライドライス、
パッドチャイ(お米の麺と野菜の炒め物)。二人で食べるには多すぎる量だ。
が、残ったら持って帰りお夕飯に食べればいいというわけで
食べ切れないのを承知の上で オーダーした。
まず、生春巻きが出てきた。
おいしそう!!早速かぶりつく。
と、隣の席に 男性客がやってきた。
彼は 一人だった。そして、私と対面する側に座った。
見るとはなしに見ると じぇじぇじえっ!!
このおじさん、何者???
三つ揃えの背広、赤い柄ネクタイ、
胸ポケットにはネクタイとおそろいの赤い柄物のハンカチーフ、
背広の襟元には なにやら金のアクセサリー、それも二つもくっつけている。
で、腕には 重そうな金金の金時計が・・・。
カリフォルニアという土地柄、普段 昼間のこんな田舎のレストランで
背広姿の人を見ることは 非常にまれだ。
仕事をしている男性のジャケット姿・背広姿はいるにはいるけれど
背広の三つ揃えは なかなかお目にかからない。
そして、きらきら輝く金時計を見たとき、
なんかなあ、趣味悪いんじゃない??と
思ってしまった(貧乏人のひがみ根性)。
顔つきもごつくて 怖い。大柄でどちらかといえば 色は濃い。
何人なのか まったく見当もつかない。インド系か?中東系の
色の濃い人という風に見えた。年のころは 60〜70前後かなあ??
アジア人なら大体のお年が分るんだけど・・・。
が、食事中の我々、隣のおじさんにかまっている暇など無い。
春巻きの次は マンゴーサラダが、そして、パッドチャイと
てんこ盛りのパイナップルフライドライスも 次々と運ばれて
我々のテーブルは にぎやかに。
「美味しいね。やっぱりフライドライス最高。パッドチャイは
後で食べたほうが美味しいかも・・・」などと言いながら
目の前のご馳走に食らいつく。
突然、”Are you Japanese?
”
「日本人か」?と隣の金金金時計おじさんが
話しかけてきた。
怪しげなこわ面のおじさんに突然声をかけられて
びっくり!!する私と娘。
「はい」というと
ゴールドおじさん、「日本人なのによく食べるねえ。日本人て
普通そんなに食べないでしょう?」
と、いうので
「全部食べ切れないのは分っているけど 残ったらお夕飯に持って帰るから」
と説明する。日本人が小食だと知ってるとは 只者ではないなと思っていると、
「どこから来たんだ?」とおじさん、
「静岡から来ました」と私。
ゴールドおじさん、「????」
静岡なんて知らないらしい。
私、「日本の真ん中で、東京、横浜、その次が静岡」(と言ったつもり)
ゴールドおじさん、「私はね。半分日本人なんだよ。おじいさんは石垣島にいる。
石垣島知っているか?」という。
それから 食べている途中に 奥さんは 日本人(日系人らしい)で
UCI(アーバイン州立大学)で科学を教えているとか、
自分のお母さんは 広島で被爆をしたとか お父さんは軍人で イタリア人。
(イタリア系のアメリカ人か?)第一言語はフランス語で
世界中をめぐって 大きくなったとか 色々なことを語ってくれた。
それにしても、このゴールドおじさん、日本に関連しているなんて
びっくりだ。それも 一方ならぬご縁があるようだ。
外見からは ちっとも分らないし、どうやら日本語も分らないようだったが
私たちが 日本語を話しているということは 理解したようだ。
(だから 話しかけてきたってわけね)
食事が終わり、お会計も済ませ おしゃべりもそのあたりで切り上げ
“Nice talking to you!” 「お話できて 楽しかった」
と ご挨拶して 店を後にした。
「絶対 あのおじさん 見た目で日本人の血が入っているようには
見えないよね、と娘。
私、「別の筋のお人かと思ったよ」
それにしても、今日の反省
=人間 見た目で判断しちゃいけない。
「事実は小説より奇なり」だね。