フェイスブック友達のアメリカ人のB
さんが 日本にいた頃のクリスマスの
思い出について 次のように書いていた。
「日本に住んでいたとき クリスマスが近づくと日本でもクリスマスの
音楽が流れるし クリスマスの飾りつけもあるし クリスマスの雰囲気が
満載で とても感激した。しかし、25日の午後になったとたん、仕事場で
すぐにクリスマスデコレーションが 片付けられて お正月飾りに取って
代わられた。アメリカでは 25日は 祭日で 家族と一緒に過ごし
仕事をするなどと言うことは 考えられないし クリスマスの飾りは
少なくとも1月1日までは そのまま飾られている。余韻が新年までは
持ち越されるのが普通だから 25日が終わらないというのに
跡形も無くなってしまい すごく驚くと同時に寂しかった」
そうだよ。本当にそうだよ。分る。その気持。
私は 逆のことを思ったよ。
まず、アメリカに来たばかりのころ、不思議に思った。
クリスマス(=25日)が済んでも クリスマス飾りはそのままなの?
どうして?
日本では 25日が過ぎればすぐに片付けるのが 常識だったのに。
見ていると 1月の7日くらいまでは 家の外を彩るライティングを
そのままにしている。早い人は、1日に片付けるが、大体1月1日の
次の日曜日までは 灯りをつけておく。
クリスマス気分は 少なくとも1月1日過ぎまで続くのが普通だ。
クリスマスのこの時期に 美しく夜を照らすこのライティングには意味がある。
一説によると 冬至の前後の最も日中の光が短い時期に うせてしまった光を
世界に取り戻し 新しい光が戻ってくるようにとライティングをするように
なったのだそうだ。
だから 一日一日と少しずつ 日照時間が戻ってくると感じられるように
なるまで 光は灯し続けられるのだという。
これが、アメリカ流のクリスマスの常識。
ところが 日本では クリスマスはあくまでも アメリカやヨーロッパを
まねただけのコマーシャル行事で、盛り上がるのは24日のイブまでだ。
25日は 休みでもなんでもなく 普通の日だ。
一方、お正月は 伝統的な行事だ。しきたりとしてがっちり根付いている。
松の内の3日までは 仕事は休みというのが 一般的。学校は もちろん
冬休みで 5日くらいまで どんなに早くても 休みが 普通。
キリスト教徒の人たちにとっては違うかもしれないが、
一般の日本人にとっては クリスマスよりお正月のほうが断然大事だから
25日の午後に クリスマス飾りが一掃されるのは 仕方がない。
クリスマスのケーキだって 25日にはバーゲン品だし・・・。
アメリカ人のBさんが 寂しいと思うのも無理は無い。
まったく反対の立場で アメリカに住む日本人の私は
こちらで迎えるお正月は あまりにも味気なくて寂しいものだ。
1日は休みだけど、2日から 仕事や学校が始まるなんて
そんなのお正月じゃない!
さらに、あほ面こいてげらげら笑いながら見る正月のテレビ番組が
見たいのに そんなものあるわけも無く、
お正月に身奇麗にして たずねていく親戚も無い。
コタツでごろごろ過ごす正月も無い。
寂しーーよー。
Bさんが 日本のクリスマスを経験して 言いようの無い寂しさを
感じたという気持、分るなあ。
私にとっても お正月は 日本にしかないものね。やっぱり。