変わらないもの

  • 2010.05.22 Saturday
  • 02:15
先日 とても懐かしい人が尋ねてきてくれた。
突然のことに驚きながらも、心の絆を感じたひと時だった。

誰がやってきたのか?
名前はUsui君。

何者?
彼との出会いは、12年前の夏。ととろ日本語図書館 創設の折。
テニスのスカラーシップをとり、アメリカの大学に留学中だった彼は、
図書館創立のボランティア募集に応じて
われわれのところにやってきたのだった。
大学の夏休みということで、アーバインにインターンシップで
やってきていた。そのため、たった一ヶ月間の出会いだった。

その翌年、UCIで行われたテニスの大学対抗戦に彼が出場。
応援に行って その腕前に感嘆したものだった。
なんと11年前、そのときのことをアメリカ事情に書いている。
「すごい試合を見てしまった!」↓
http://archive.mag2.com/0000003425/19990207094205000.html

その後、彼は無事に大学を卒業し、日本へ帰国。
日本で一流企業に就職し 結婚。
最初のころは、折々に連絡があった。

が、最近ご無沙汰で ここ何年も音信不通になっていた。

そんな彼からの連絡は夫のフェイスブックを通してだった。
「x日にアーバインへ来るので ぜひ 会いたい」と。

最初、夫が「Usui君が来るよ」といったが、
ぴんと来なかった。同じUsuiという苗字の友人がいて
その人と間違ってしまった私は、
「なぜ彼がアメリカに来るの?」と頓珍漢な質問をした。
「Usui Kだよ。出張だろう」と夫。
「Usui K???Usui??・・・おお!あのUsui君?」
テニスのUsui君と認識するまでにちょっと時間がかかった。

当日、夫はオレンジカウンティーの飛行場に降り立ったUsui君を
迎えにいき、日本食レストランへ。

久しぶり(多分10年ぶりかな??もっとかも)だったが、
やっぱりそこにいたのは 昔とおんなじUsui君だった。
ちょっとはにかみながら、穏やかに笑ってそこに座っていた。
イメージどおりの彼だった。長い時を経ての再会なのに
ちっとも見間違わなかった。
「久しぶり、元気?変わっていないね」というと
彼のほうも、主人と私を見て
「お二人とも変わりませんね」といってくれた。
まあ、お世辞に違いないけれどすなおに聞いておこう。
が、一人明らかに変わっているのは 末娘だ。
「Nちゃんはもう高校生??最後に会ったときは
5歳くらいだったよ」とUsui君は目を丸くしていた。
そういうUsui君は、12年前は大学生だったが、
今や2人の女の子のお父さんで 35歳だという。
そうかあ、年月は確実に流れているんだなあ。

そして、話をしていくと、意外なことが判明。

彼は日本から、海外出張でやってきているのだと
勝手に思いこんでいたが 今はウェスコンシンに
住んでいて、数年前にMBA取得のためアメリカに
やってきたという。そして、大学院を無事に終了し
今はその地の日系企業に就職したのだそうだ。

子供2人はその間に生まれ、奥さんは 昨年一年間日本に
帰国していたが近々アメリカに戻ってきて家族そろっての
アメリカ生活が再び始まるという。
いろいろ悩んで出した結論のようだった。

日本を離れると日本のよさを際立って感じるから
日本も捨てがたいのだけれど・・・。
と、決めてしまった後もいろいろ考えているようだった。
最終的には、アメリカは未知の世界で不安も大きいが、
アメリカのほうが、子供たちがのびのび育つ気がすると
彼は言った。

「まだ若いのだから、そんな慎重に考えずとも・・・」
と無鉄砲で無頓着の標本のような私は言いかけた。
自分を振り返れば、あまりにものんきで何も考えもせずに
やって来て15年。かなり苦労もしている。
その間にすっかり変な日本人になり、日々の生活を
楽しんでいるこのごろだが、いまだに、一概にどちらが
よいとは、決められない。

しかし、苦労を苦労と感じないのが若さの特権。
彼には、がんばってほしい。

Usui君、私たちに会いにきてくれてありがとう。

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