春はいつものメランコリック

  • 2008.03.16 Sunday
  • 00:38
「春はいつものメランコリック」    
                         
春が来た。
いつものように 
春が そこに。

去年と同じに
黄色い洋辛子の花が 
一面に風に揺れている。
きれいだ。


春なのに 
私の春はいつもメランコリー。

あの子が往ってしまった季節だから。
春になると思い出すから。

胸の中の大きな穴が
もっと大きくなって
冷たい風が通り抜けるから。

でも、
生きていける。
大きな暗い穴を持っていたって。

いつも冷たい風が吹いているわけじゃない。
いつもは、暖かい風で満たされている。
だから、寒くない。

でも、春になると
春なのに
冷たい風が吹いてくる。
悲しい思い出が
どこからともなく戻ってくる。

寒い!!
 

10 YEARS YOUNGER

  • 2008.03.06 Thursday
  • 10:29
誕生日だった。

いったいいくつになったんだっけ?
知っているくせにとぼけた振りをしてみる。
「あーーあ、また、年をとっちゃったな!!」
と思いつつ、
「誕生日にはなにかいいことが起きる。
起きてほしい!!」
と、わくわくする。

アメリカでは、誕生日は特別の日。
だから、誕生日が近づくと
年をとりたくないというマイナスの気持ちと
何かいいことがあるぞ!というプラスの気分が
交じり合って複雑なんだな、これが。

年齢といえば、
アメリカでは 男女を問わず年齢のことを話題にしない。
これがエチケット。
年功序列などがない社会だから
年齢を気にする必要がないのかもしれない。

しかし、私は日本人。
年齢は大いに気になる。

小さい頃は、早く年を取りたいと思っていた。
年齢には重みがある。
年を取ればそれなりの知恵がつく。

若いとき、自分をもてあましていたから
早く賢い年寄りになりたかった。
だから、
「30になっちゃった」とか「もう40だ」とか
大騒ぎをしている周りを尻目に
「何でそんなに大騒ぎをするんだろう
誰だって同じように年をとるのに」
と、余裕で過ごしてきた。

でも、今思えば、それは若さゆえの驕り、
ただ傲慢だったに過ぎない。

いよいよ40も後半になったとき、
人並みに年をとるのが怖くなった。

が、そのショックからもすぐに立ち直り
今では、前と違う意味で
年をとるのも 悪くないと感じている。

あがくのはやめた。
年をとりたくないけれど逆らえないのだから
じたばたしてもしょうがない。
せめてきれいに年をとろう。
そして、「それなりに きれいでいたい」
と、素直になることにした。

どうしたら きれいに見えるか?
自然の若さが失われたなら
それを補う努力が必要だ。

「何でもやってみるぞ!」
と、フェイシャルマッサージに始まり
レーザーフェイシャルにも行ってみた。
フィラーと呼ばれるプチ整形もしてみた。

結果は、??
まあ、それなりの効果はあるようだけど
元が元だから こんなものなのだろう。

プチ整形といえば
この頃のお気に入りは「10 YEARS YOUNGER」
アメリカのテレビ(TLCチャンネル)番組のひとつ。
さまざまな理由で「若返りたい」と応募した参加者に
適切な美容上の治療を施し
施術前と後で 10歳若返らせるというもの。

最近ファッションやお化粧など参考になるので
よく見ている「WAHT NOT TO WEAR」によく似た
視聴者参加型番組だ。

和田アキ子司会の「ビューティーコロシアム」の
アメリカバージョン。


こちらの人が年齢のことを話題にしないというのは
年のことを気にしていないということではない。
若さへの執着、美への執着は
日本人の比ではない。


洋の東西を問わず 
昔も今も、
「若返り」は 永遠の課題のようだ。

この番組 かなりむごい。

世の常だが「ただほど高いものはない」。
きれいになるためには過酷な試練が待っている。

まずは、すっぴん、普段着で
街頭に置かれたガラスケースの中で
耳栓をした状態で晒し者になる。

ガラスケースの中の彼ら、
最初は 「これでもか!!」というくらいふけている。

白髪交じりのばさばさヘア
パジャマのような服装
あるいは、流行とは程遠いダサい格好(普段着)、
ぼろぼろのゴム草履や汚くて流行おくれの靴、
歯が欠けていて 弱弱しい笑顔
引きつった暗い表情
皴だらけ、しみだらけの顔や手

これでは、誰だって、年齢より老けて見えるはず。

番組のパーソナリティー(ファッションデザイナー)が、
道行く人100人に向かって「何歳に見えるか」と問いかける。

出場者の多くは苦労していて生活するのに目いっぱいだったり、
離婚などで一気に 老けてしまった人など、
老けて見える理由は 様々。

うんと年上に見えてしまう人たち。
実年齢より20歳も老けて見える人もいる。

特に、20代、30代前半の人が 
40後半50代などといわれることもある。
インタビューの様子は ビデオにとってあり
その結果を本人は番組の中で聞かされる。
わかっているとはいえ みな愕然とする。


なにをするかは
その人によって違うが、

1、歯のお手入れ
歯並びをよくする(さまざまな歯列矯正)
黄色い歯を真っ白に

(日本ではまだまだここまで歯にこだわる人は少ないが
ここアメリカでは、歯並びのよい白い歯は 若さの証)

2、リフレッシュ
フェイスマッサージ、ボディーマッサージなど

(若くてただ疲れているだけ
歯並びもよくて プチ整形もする必要がないような人は
スペシャルマッサージや
フィットネスジムでパーソナルトレーナーとともに
エクササイズなんて人もいる。
日々雑事に追われる生活から 
ちょっと目をそらすだけのことなのに
ちょっとだけ自分の時間を過ごすだけのことで
こんなにも変われるのかと思うほど
みんな生き生きする。本当にびっくり!!
そういうことが意外と大事なのね。やっぱり)

3、プチ整形
皴を取る(ボトックスやヒアルロン酸の注入)
お肌の若返り、シミ取り(レーザー治療やピーリング)
二重あごを直すためにのどの脂肪吸引
(かなりグロテスク)

4、めがねを取る
レイシックで視力矯正

など、
これらのプチ美容整形をした後に
ヘアスタイリストがヘアスタイルを変えてくれる。

カラリングして白髪を染めたり、
ヘアエクステンションで短すぎる髪も
きれいなロングへアに、

洋服は、それぞれの体型に合った今風のものが
スタイリストのアドバイスでばっちりと決まる。

みんな、見違えるようにきれいに若返る。
笑顔も素敵になって
もう一度 街頭で道行く人たちに「何歳に見えるか???」
と問いかければ、
大方 20歳から 少ない人でも7歳は若返り
本人大喜び。めでたし、めでたし。
人生が変わりそうな予感。

という番組。

要するに
「歯並びをよくしたり、
ちょっとしたプチ整形で
こんなに変われるんですよ」
と実際に証明して、
「あなたもどうですか?」
と誘うのが目的とわかっているが
あまりにも面白くて
ついつい見てしまう。

男性の応募者がいるのが日本との大きな違い。
男でも 大いに見た目を気にするのが アメリカだ。
そういえば、だいぶ前に聞いた話。
アメリカでは、景気が悪くなったとき
はやる仕事は 床屋さん(美容院)。

なぜなら、
「不景気になると解雇される人が出る。
そんな再就職先を探している人たちは、
よいところに就職しようと
まずは、床屋に行って身だしなみを整える」
からだとか??

「所変われば 人変わる」
アメリカだなあ!!
と思いつつ、
今日も、「10 Years Younger」を見ながら 
「いよいよ目が見えなくなってきたから
レイシックをやろうかな?でも、痛いかな?怖い!!
でも、めがねがなくなったら便利かも。
もうちょっと 見た目がよくなるかも・・・」
と 悩む私。

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