ほんとに気にしてくれてるの?
- 2015.02.17 Tuesday
- 04:36
12月も後半、冬至だと言うのに南カリフォルニアは 暖かく
最近アマゾンドットコムから買い物することを覚えた夫が
ウェブから注文し数日前に 家に届いたばかりのファイアーピット(野外暖炉)に
まきをくべて バーベキューをしながらミニ忘年会。
かなりお酒も入って 会も盛り上がった頃、
話していた一人が 言葉に詰まった。
するとすかさず、ひとりが言った。
「なんか日本語がおかしかないか?」
そして、ひとしきりアメリカが長いと日本語がおかしくなるという
話で 盛り上がる。
この夫を含む仲良しのおじさんたち4人、
いつもお互いを貶めるようなジョークを ばんばん言い合う。
何を言われても誰も気にしない。
そして、もう一人のおじさん曰く、
「僕なんて アメリカ暮らし長いでしょ。
高校終わってからずっとアメリカなんだよね。
で、商売始めたときから お客さんは アメリカ人だけだったから
商売の日本語が分らないってか、
丁寧な言い方がどうも慣れないんだよね。
イーメールの最初に始めて会うような人にも
『何時もお世話になっております』とか書くでしょ?
そうするとね。自分は この人に会ったこともないし
お世話になったこともないのに なんでこんなこと書くのかなあ?
って、思わず思っちゃうんだよね。
それからね。英語の挨拶ね。
How are you (doing)? (こんにちわ)ってやつね。
たとえば、ガソリンスタンドで 隣でガソリン入れてる見知らぬ人と
目が合ったとすると、How are you? (いかがですか?)って
すぐに 声掛けてくるでしょう?こっちの人って。
そういう時ね。Fine!(元気だよ!)って答えるけど
心の中で Do you really care?(ほんとに気にかけてるの?)って
思っちゃうんだよね」
うふふっ、確かにねえ。
挨拶なんだから いちいちそんなこと気にしないでいいんだよ
って今は、思えるようになったけど、
私の場合は アメリカ生活を始めて数ヶ月のとき、
突然 首が回らなくなってフィジカルセラピーとかいうものに
通ったときに、切実に「その挨拶おかしかないか??」って思ったよ。
首が痛いから治してもらおうと病院に行っているのに
施術するセラピストのお姉さんが毎回、
“How are you today?”(こんにちわ)
って、聞いてくるから
“I’m fine, thank you.”
って、首痛いのになんでFine(元気です)って言うんだろう、私?
と心は葛藤していた。
ご丁寧に「than you」までつけちゃって
「どうして、首が痛いってわかっているのにお元気?なんていうのさ」
って怒っていた。
今では、どんなに具合が悪くって病院へ行ったときも、
ドクターに How are you? って、聞かれたら
平気で Fine!って答えられるようになっちゃった。
だんだん強くなる。異文化にもまれにもまれて。
昔は、蚤の心臓だったのに、今じゃ、鋼の心臓かも。