古川柳おちぼひろい 田辺聖子著

  • 2019.09.19 Thursday
  • 07:36

「川柳の上達のためには、古川柳を勉強するといい」とある川柳会の句報にあった。

何度か同じことを別の川柳会のお師匠さんからも聞いている。

 

図書館に(日本で)行って 川柳の本を探したりすると

「古川柳」というタイトルの本(正確な題名は覚えていない)があり 

数回借りて 読んでみるのだが 遅々として進まず 日本へ帰るたびに

同じ本を 何度も借りる羽目になっている。

 

ところで、古川柳??ってなんだろ?

ググると・・・

 

「江戸時代、初世柄井川柳 (からいせんりゅう) によって確立された川柳。

明治後期に復興された新川柳に対していう」

とある。

 

では、柄井川柳って誰だろう? 

これもググってみると・・・

 

1718〜1790]江戸中期の前句付け点者。江戸の人。名は正通。通称、八右衛門。

別号、無名庵。その選句を川柳点とよび、付句が独立して川柳とよばれるに至った。

宝暦7年(1757)、「万句合 (まんくあわせ) 」を刊行、のち、その中から佳句を選んで

誹風柳多留 (はいふうやなぎだる) 」を出版。

 

この川柳さんが、今の川柳への道筋を作ってくれたわけだ。

 

何度もこのブログに書いたが、私が川柳を始めたのは2012年の夏。

すでに7年も川柳をやっていることに 我ながらびっくり。

まったくわけが分からずに初めて 最初は、初歩の入門書を手に入れて読んで・・・。

読んだくらいでは なかなか身につかず 今に至っても右往左往の日々。

 

で、最近出会ったのがこの本。

 

古川柳は、時代背景とか、当時の常識とかがわからないので

ちんぷんかんぷんという作品が 多い。

ところが これは、田辺聖子さんがご自分の好きな古川柳を選んで 

解説してくれているので わかりやすい。

 

この中の私が好きな川柳を選んでみると・・・。

 

>かみなりをまねて腹掛けやっとさせ(古川柳)

 

「かみなりのマネをして小さな子供にお腹を冷やさないよう腹掛けをさせる」

という意味。

 

昨今の若い人は、「腹掛けって何?」とわからないに違いない。

私が子供の頃は 夏になると小さな子供は腹掛け(金太郎人形がお腹に

巻いている丸に金の字が描いてあるあの赤い布切れのこと。

赤いとは限らないが・・・)をしていた(と思う)。

 

 

>女湯へおきたおきたと抱いてくる(古川柳)

 

「母親が寝た子を家において風呂屋へ行っていると赤ん坊が起きてしまい

慌てて父親が風呂屋まで子供を抱いて連れてくる」という意味。

 

今どきは お父さんがちゃんと赤ちゃんを見てくれて 母親のお出かけは

容易になっているかもしれないが 昭和生まれの私の時代は 子育ては

まだまだ母親の仕事と決まっていて この古川柳は そうそう!そうだよね。

と共感してしまう。

 

 

>手習子(てならいこ)かへると鍋をのぞいて見

 

「塾(寺子屋)に行った子がお腹をすかして家に戻ってきてすぐにお鍋のなかをのぞいて見る」

という意味。

 

今どきは、さしずめ鍋でなく冷蔵庫を開けるといったところだろう。

 

などなど・・・。

 

それにしても、花のお江戸の時代から 変わらない庶民の風景が

切り取られていて興味深い。

 

 

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恋愛相談はいらないが・・・

  • 2019.08.29 Thursday
  • 04:56

久しぶりに元気の出る本を読んだ。

それは・・・

「中島ハルコの恋愛相談室」林真理子著。

 

どうして、この本を手にとったのか?

自分でもよくわからない。

恋愛相談室などというタイトルに惹かれたわけではない。

いまさら恋愛相談なんていらないし、

パッと見の表装もなんだか幼稚で 好きじゃない(ごめんなさい。林さん)。

 

なのに、読んでみようという気になったのは・・・

ペラペラとめくってみると

活字が少し大きくて 読みやすく 小見出しが10個あり、

そのタイトルが

「ハルコ、パリで熱弁をふるう」

「ハルコ、愛人を叱る」

「ハルコ、カリフォルニアに行く」

などなど、その他に7つあり、

それが、なかなかおもしろそうだった。

 

そういえば、何年前だったろう?

林真理子さんの講演会がトーランスであった。

そのお話は、とても興味深く刺激的で すっかりファンになった。

(調べたら それは、2014年、5年前のことだった)

「野心のすすめ」↓2014520日のブログ

http://americajijo.jugem.jp/?eid=873

 

「中島ハルコの恋愛相談」は、2015年発刊なので 

カリフォルニアの話は きっと講演会をされたときのことが

インスピレーションを与えたに違いない。

が、それは 読んだあとで分かったことなので

読み始めたときは そんなことまでわかっていなかったが・・・。

 

主人公はフードライターをしている菊池いづみ。

パリの一流ホテルに取材ででかけたときに 中島ハルコに出会う。

ハルコは、堂々としていて 信じられないくらい厚かましい。

傍若無人の50過ぎのおばさん。

だが、このおばさん、只者ではない。

 

いづみはもちろんのこと、その周りにいる人たちをも次々と巻き込んで行く。

ハルコの厚かましさは類を見ない。あくが強すぎる。

 

最初は、「こんな人、ほんとに居るの?」と思う。

次に「いや、居るかも知れない」と思うようになる。

そして、読み進むうちにだんだんに、「居たらいいのにな」と

ハルコを肯定するようになる。

不思議だ。

 

ハルコは、いつも周りの思惑などお構いなし。辛辣で毒舌で 自分勝手。

しかし、ハルコは、いつも直球だ。

ぐさっと真理をつく。

 

「ハルコ、ありえへん!」と思いながらもなんか魅せられてしまい

久しぶりの一気読み。

そして、自分に対して、

「そんなに卑下する必要ある??」

と日頃の自分を振り返る。

 

「ちまちままとまって目立たず慎ましく、可もなく不可もなくなんて

つまらないなあ。もっと堂々と胸をはって図々しく生きたほうが楽しいかも」

小心者の自分を叱咤激励。

 

ほんと、一瞬だったけど 元気が出た。

 

林真理子著「中島ハルコの恋愛相談室」はととろ図書館で貸し出し中。

http://totorolibrary.jugem.jp/

 

 

 

 

 

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くまの子ウーフ「おつかいかぞえうた」

  • 2018.08.01 Wednesday
  • 15:03

くまの子ウーフ「おつかいかぞえうた」 神沢利子さく

 

「ウーフ、いちばにおつかいにいってちょうだい」

と、おかあさんが くまのこウーフにたのみます。

 

(ウーフ、おりこうさんです)・

かいものかごをさげて、ウーフはでかけます。

 

何を買ってくるのか忘れないように

ウーフは 買い物数え歌を考え出し

歌いながら 歩いていくことにします。

が、途中で 狐のツネタに出会います。

ツネタはかいものかごをさげて 弟のコンを連れています。

 

ツネタも ツネタの買い物数え歌を 歌います。

 

ウーフは それを聞いているうちに 

自分の数え歌が分からなくなってしまいます。

 

しばらくして ウーフは ツネタと別れて市場へ。

でも、ウーフは 自分が何を頼まれたのか

すっかりわからなくなってしまいます。

 

市場では 魚屋さんがウーフに声を掛けます。

魚屋さんオリジナル買い物数え歌をうたって

ウーフに 魚を売ろうとします。

 

となりの八百屋さんも お野菜数え歌をうたって

ウーフに野菜をすすめます。

 

が、ウーフは考えます。

頼まれたおつかいは なんだっけ?と。

しばらく考えて・・・

 

ウーフは頼まれたものが何だったのかを 思い出します。

(思い出してよかったね。ウーフ)

 

帰り道、ウーフは、ウサギのミミちゃんに会います。

 

・・・・

 

まるでテレビの初めてのおつかいさながらに

ウーフが 市場へおつかいに行く物語。

 

なんだかほっこりするなあ。

この展開。

 

ウーフじゃないけど 最近、買い物リストはメモが必須の私。

ウーフのように 今度はメモじゃなくて数え歌で

必要な物を覚えていったらいいかもね。

(えっ??絶対無理??だって)

やっぱり??ね。

 

メモがいいと思うけど

そのメモ用紙を テーブルに置き忘れて出かけるという

体たらく。

 

幼い子の初めてのおつかいはかわいいけど

うっかりボケ始めのおばちゃんのおつかいは かわいくない!!

 

わかっております!

 

くまの子ウーフ ととろ図書館で 貸し出ししています。

 

 

 

 

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だるまちゃんとだいこくちゃん 加古里子(かこさとし)著

  • 2018.07.17 Tuesday
  • 08:08

だるまちゃんがだいこくちゃんのところに遊びに行くと

だいこくちゃんがうちでのこづちというおもちゃを修理していました。

 

だるまちゃんが そのおもちゃでどうやって遊ぶのかを聞きました。

 

だいこくちゃんが うちでのこづちを振ると

こづちから いろんなものが ぽこぽこでてきました。

 

だるまちゃんは うらやましくなって こづちが欲しくなりました。

 

そこで 家に帰って・・・

 

かんかん ぎこぎこ・・・

 

かたちもすてきなうちでのこづつができました。

 

そして・・・

 

 

・・・続きは(ととろ図書館で)本を読んでね!

 

 

だるまちゃんシリーズで子供たちに大人気の絵本作家 加古里子さんは

今年(2018年)5月に亡くなられた。

92歳だった。

 

亡くなられる直前、お仕事をされている様子が

NHKのドキュメンタリー番組になっていた。

創作活動への飽くなき情熱が びりびりと伝わってきた。

ご高齢ということもあり、長年の執筆活動で痛めたという背中が

なんとも辛そうだったが、

作品に関して 一切妥協しないという気迫が

テレビの画面から溢れていた。

 

JUGEMテーマ:読書

 

注文の多い料理店

  • 2018.05.16 Wednesday
  • 11:32
古い本を見つけた。

イーハトヴ童話
「注文の多い料理店」
宮沢賢治著

亡き父の持ち物の中にあった。

宮沢賢治ねえ。
そういえば、「注文の多い料理店」は 怖いお話だったなあ。

有名だけど 細かいところまで覚えてない。
読んでみよう!

開いてみると なんだか古めかしい字体。
旧仮名遣いで 印刷も まだらで読みにくいぞ!

この本には 注文の多い料理店以外にも 8つの作品が収められている。

それらのどれも読んだことがない。
さっそく読み始めた。

「猫山とりぐんど」
何?????

しばらくして気がついた。
横書きのタイトルは、右から左へと書かれている。
「どんぐりと山猫」
だよ!

宮沢賢治の世界。
なんか新鮮。

美しくて 残酷で
悲しくて 優しい。

なんとこの本、
大正13年11月10日印刷
大正13年12月1日発行
定価金 一圓六拾銭

という古書だった。

父の生まれる前だよ。
どういう経緯で この本が父の手に渡ったのか?

そうね。
昔は 時間の流れが 本当に緩やかだったに違いない。


それにしても、
屋久島というのは 懐古趣味に浸るには なんとも 適した場所ではある。








「世界音痴」穂村弘著

  • 2017.10.15 Sunday
  • 11:18

「世界音痴」穂村弘著

 

「初めての短歌」穂村弘著と出会ってから

すっかり彼の短歌の詠み方のセオリーにはまってしまった。

 

「ユニーク且つまっとうでない短歌」なるものに魅了されて

http://americajijo.jugem.jp/?eid=977

はや、2年の月日が経つ。

 

今回はエッセイ「世界音痴」を読むことに。

 

なんだかなあ。そのかなり変わった世界観。

不器用さ。社会に対する不適合な具合が 覚えがあるわけで・・・。

 

だから彼の短歌のセオリーが無性に心に響いちゃったのかもと

納得の一冊。

 

涙など流して果ててカラッカラ誰が勝ち組?誰がルーザー?(みつこ)

 

 

JUGEMテーマ:短歌

今すぐに幸せになれる?(アドラー)

  • 2017.07.19 Wednesday
  • 17:42
「幸せになる勇気」 岸見一郎・古賀史建

他人の思惑から自由になること
=嫌われる勇気
=自分の課題と他人の課題を仕分けすること
=変えられるものと変えられないものを見定めること

それが自立すること

とアドラーは言う。

所詮 人間は 他人をどうこうすることはできない。
自分の力で 努力で 変えられるものは 己の考え方や行動だけ。

そして、それを行動に起こせば その瞬間から 悩みは解決する。

とアドラー。

確かに!

でも、わかっていてもできないのが人間というもので
だから悩みは尽きないわけで。。。

そこからの実践編が
「幸せになる勇気」





この本の帯には
「愛される人生ではなく愛する人生を選べ」
「ほんとうに試されるのは歩み続けることの勇気だ」
とある。

アドラーのいう「幸せ」がまたおもしろい。

幸福
=自分以外の人のための貢献すること。
が、ここには 重要な注意点がある。
他人のために何かするからといって
見返りを期待してはいけない。

人間というのはめんどくさい生き物で 何か行動を起こすとすれば
自分のためのだし
そうでなければ、他人に喜んでもらいたいから行動するわけで
純粋に社会の為 他人のために何かできるものだろうか?

が、そこをアドラーは ユングやフロイトとは違う彼独自の理論で
実践する方法を教えてくれる。

読んで 理解できたような気がして
やってみようと決心した。
が そのハウツゥーをここで説明するのは やめておく。

しかし、夢物語でなく 実際にできそうと思うくらいの説得力はあるので
なんか人生にもやもやしているというのなら
この二冊 読んでも後悔はしないと思う。

お勧めです。





嫌われる勇気はここをクリック
「嫌われる勇気」

アドラー「嫌われる勇気」

  • 2017.07.18 Tuesday
  • 13:13
「嫌われる勇気」岸見一郎・古賀史健

アドラーの心理学に出会ったのは去年。同名のテレビドラマだった。

刑事物ドラマ。
若いけれど なかなかユニークで優秀な主人公が
周りとは違う視点から事件を解決するというような筋書きだった。

このドラマ、視聴者が アドラーの心理学を 誤解して捉えかねない
という理由で 抗議があり 早々終わってしまったと聞いた。

しかし、アドラーという名前さえ知らなかった私に
きっかけを与えてくれた。

本の帯には
「すべての悩みは 対人関係の悩みである」
「人はいま、この瞬間から幸せになることができる」
とある。

魅力的な言葉だ。

さっそく読んだ。

本は、哲人と青年の対話という形でアドラーの個人心理学を解いていく。

まるで哲学。
フロイトやユングなどと同時期に活躍した人だというが。。。
難しい!

今 この瞬間から 特別な自分でありたいと思うことをやめて
普通であることを選べば 悩みは解消。
劣等感から解放されて 幸せになれるという。

狐につままれたような話だが 妙に説得力があり やってみたくなる。

が、そんな簡単なはずはなく もやもやとしながら
次の著書
「幸せになる勇気」


(続く)
「今すぐに幸せになれる?」






屋久島流、晴耕雨読

  • 2017.04.17 Monday
  • 13:38
「屋久島発、晴耕雨読」長井三郎著

時には同じものを読んで 「面白い」と気があうこともあるらしい。

おっとっとが 屋久島の北のほうにあるコーヒー屋さんで見つけたという
この本、甘っちょろい私の屋久島愛を 蹴散らして 粉々に砕いてしまう。

著者 長井三郎さんは 屋久島生まれ 屋久島育ち、早稲田大学卒。屋久島在住。
1951年生まれというから 少しお兄さんだが 似たような年だ。

日本国という同じ国で 同時期に 子供時代を過ごして来たはずなのに
本の中の長井三郎さんの子供時代は 私のそれとは似て非なるものだ。
牧歌的で懐かしいものだけれども 一方で もっともっと 壮絶というべきか?
高校生の頃にやったという土葬されたお墓を掘り返すアルバイトのお話など
びっくりを通り越して腰が抜けてしまいそうだ。

そんなこんながあって、今この瞬間、屋久島が未だに持ち続けている良いところは
私たちが 利便性を追求し 時間と共に 失ってしまった何かだということを 切々と教えてくれる。

読みながら
「お前たちには屋久島の良さなど 分かるはずがない。
そんな薄っぺらな気持ちでここに来るんじゃない」
と 痛烈に怒られ 謗られ 責められているような気がする。

「もっと謙虚な気持ちで生きろ!」

今日も 屋久島は 荒れている。

風の音と絶え間ない潮騒、山から流れ出る水の音、風に擦れる木々のざわめきの中で。。。


「九十歳。何がめでたい」佐藤愛子著

  • 2017.04.10 Monday
  • 20:52
「面白いらしいよ」と母。

母は 去年 圧迫骨折と腸閉塞で半年近く入院、年が変わり やっと家に戻ってきた。

その母の様子を覗きに 実家に戻った時の会話だ。

へえ。佐藤愛子?最近 読んでいないなあ。

学生時代、愛子さんのエッセイ、大好きだった。よく読んだ。
結婚してからも その軽快さや豪快な語り口が好きだった。

が、ある時気付いた。

「なんだかなあ。男尊女卑のような。。。前時代的だし。。。非合理的だし。。。 あまりにも潔(いさぎよ)すぎて 損だよなあ」
と思うようになり 好きでなくなった。

それからしばらく愛子さんの書くものとはご無沙汰だった。

それにしても、愛子さんらしいタイトルだなあ。

「読みたい?」
と母に聞くと
「お腹を抱えて笑いました とか評判らしいよ」
と読みたそう。

で、さっそく注文して 読み始める。

「こみ上げる憤怒の孤独」から愛子節炸裂。
29個のエッセイ。
何を読んでも 必ずどこかで 笑える。

愛子さん、九十歳をすぎてますます血気盛ん。怒っていらっしゃる。
懐かしいわあ。この感じ。

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