どうなる、9月入学?
- 2020.05.09 Saturday
- 07:02
私の住むここ南カリフォルニアオレンジカウンティーの場合、
自宅待機命令から今日(2020年5月8日)で、51日目。
こちらから、日本のニュースを観ていて気になることがある。
学校の秋学期始業への改革案。
学校が再開されない=子どもたちの学力が落ちる。
学校が バラバラに始まって 学力の差が出るのでは?
この際、一気に9月始まりを実施してはどうだろう?
9月始まりという、グローバル基準に日本を揃えるチャンス。
混乱しているときだからこそ できる。
などなど、
「確かに、それはそうだ」
と思えるようなもっともらしいご意見の数々。
でも、これ、本当に日本らしい意見だわ!
=日本全国津々浦々子どもたちは皆同じでないといけない
みたいな・・・
ところが、真似しようとしている6月終業、9月始まりは
本当にスタンダードなの?
まず、それ以前に 私が気になるのは、
日本とアメリカは、いろいろ違うところが多いこと。
ヨーロッパのことはわからないが、
アメリカという国は 日本のような画一な社会じゃない。
アメリカという一つの国の中に、州があり、
州の中にカウンティー(郡)があり、
カウンティー(郡)の中にシティ(市)があり
かなりの政治面での権限が 地方に個別に分散している。
教育はシティー(市)が管轄するので
公立校の教育については、国が定めるのではなく
ルールは、市ごとに決められている。
日本のように何から何まで一斉のルールはなく
学年の始まりや終業日も 市によって違う。
たとえ 隣の市であっても 違う日に始まるし
学校の休みの日も バラバラだ。
以前住んでいたアーバイン市には、イヤーラウンドという
日本のように一年を通じて 授業をしている公立小学校がある。
長期の夏休みがない代わりに 3ヶ月ごとに3週間の休みが
入るというカリキュラム。
小さいうちは 長い夏休みの間に
一年間で学習したことを すっかり忘れてしまうので
子供にとって イヤーラウンドのほうが学力を維持しやすいらしい。
とても成果を出していて アーバインではなかなか人気のシステム。
が、イヤーラウンドの公立校は アーバイン市に数個しかない。
そのため、入学希望者が定員を超えるので くじ引きだったか?
早いもの勝ちだったか?入学するのも一筋縄ではいかない。
イヤーラウンドの小学校は、とても人気があり
昔は1校しかなかったが だんだんに増えて3校になった。
しかし、だからといって すべてがそれになるわけでもない。
圧倒的に多いのは もちろん9月始まり6月終わりの学校だ。
兎にも角にも、日本のような画一的な社会が
かなり融通の効く国のシステムの真似をするということに
違和感を覚えてしまうというわけ。
が、心配するほどのことではないかもしれない。
一時盛り上がった学校の9月始まりも
自粛が徐々に解除の方向に向かえば
もうすっかり忘れられてしまうかもしれないし・・・。
ところで、自粛が解除され、学校が始まっても
以前のような状況には もう戻れない気がする。
この新コロナの状況下で 今後は、子どもたちも親たちも
進んでいくしかない。
学校に当然のように通い、漫然と授業を受けられたのは
おとぎ話のような過去となる。
今は、学校に行きたいけど行けないということを経験し、
早く学校に行きたいとウズウズしている子がうじゃうじゃ居るのではないか?
退屈だと思っていた授業が 実は とても楽しかったと
再認識している子もきっと多いだろう。
子供は 自分が学びたいと思ったときに 力を発揮する。
大人たちは、子供の学校が始まらず イライラ心配するより、
そんな子供の力を信じたほうがいい。
そして、話をもとに戻せば、
何でもかんでもグローバル・スタンダードというのはいかがなものか?
ちょっと気になっている昨日、今日である。
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